💡この記事ではこんなことが分かります
・6年飼って分かった、意外とやりがちなNG
・砂浴び容器を常設していない理由
・かじり木とチンチラの歯について勘違いしやすいこと
・チンチラに乳酸菌サプリは必要なのか、我が家で考えたこと
・チモシー・ケージ・トイレ用品で気をつけていること
チンチラを飼う前に調べると、「夏はエアコンで温度管理する」「水に濡らさない」「電源コードをかじらせない」「危険な高さから落下させない」といった注意点は、比較的すぐに出てきます。もちろん、どれも大切です。ただこの記事では、そうした「チンチラを飼おうと思って調べれば、比較的すぐ分かること」については、あえてあまり触れません。
我が家では、チンチラの「こたろう」と暮らして6年になります。6年飼っていると、「最初は普通にやっていたけど、今ならこうしないな」「良かれと思っていたけど、そこまで必要なかったかも」「実際に飼ってみないと、これは気づかなかったな」ということが結構あります。
そしてチンチラ用品を探していると、専用品だけですべて揃うわけではなく、うさぎ・モルモット・フェレットなど、ほかの小動物向けの商品を代用する場面も多いです。だからこそ、”小動物用だから大丈夫だろう”ではなく、チンチラに本当に合っているかを一度考えることが大切。この記事では、そんな視点から、6年間飼ってきた我が家が「今ならやらない」と思うことを6つ紹介します。
⚠️私は獣医師ではありません。この記事では一般的な飼育情報を確認したうえで、我が家で6年間こたろうを飼育してきた経験を中心に書いています。体調や食事について心配なことがある場合は、チンチラを診られる獣医師に相談のうえ適切なご対応をお願いします。
1.砂浴びが好きだからと、砂浴び容器をずっとケージに置いておく
チンチラといえば砂浴び。こたろうも砂浴びが大好きです。だから最初は、「好きなら、いつでも砂浴びできた方がいいんじゃない?」と思いますよね。
でも我が家では、砂浴び容器をケージに常設していません。砂浴びをする時だけ容器を出して、終わったら片づけています。理由のひとつは、単純に砂を清潔に保ちやすいからです。ずっと入れておくと、砂浴び以外に使ったり、フンや食べ物などが入ったりして砂が汚れやすくなります。獣医療の資料でも、チンチラには砂浴びをさせつつ、砂が排泄物や食べ物で汚れるため、容器をケージに長時間置きっぱなしにしないよう案内されています。
つまり、「チンチラには砂浴びが必要」と、「いつでも好きなだけ砂浴びできる状態にしておく」は、同じではありません。こたろうの場合も、砂浴びの時間に容器を出せばしっかり浴びます。今は「好きだから常設する」のではなく、砂浴びの時間を作って、その都度出す形に落ち着いています。
💡砂浴びの頻度や時間の目安、容器選びについてはコチラの記事をどうぞ↓

2.かじり木を入れていれば、歯の対策はできていると思う
チンチラ用品を探していると、かじり木はかなり身近な存在です。「チンチラは歯が伸びる」→「だから木をかじらせる」→「かじり木をたくさんかじれば歯に良い」と考えたくなります。私も最初は、そんなイメージを持っていました。
こたろうも、枝タイプのかじり木が大好きです。入れておくとものすごい勢いでかじり、翌朝にはほとんどなくなっていることもあります。でも今は、「かじり木をよくかじっているから、歯については大丈夫」とは考えていません。
チンチラの歯の摩耗で重要なのは、チモシーなどの長い繊維の牧草をしっかり噛んで食べることです。長い牧草を噛むことが、伸び続ける歯を摩耗させるうえで重要だと言われていて、ペレットは崩れやすいため、牧草を噛むのと同じようには歯を摩耗させません。もちろん、だからといって「かじり木は不要」という話ではなく、木をかじれる環境自体はおすすめされていますし、我が家でもかじり木は使っています。
ただし位置づけは、「かじり木=歯の健康を全部任せるもの」ではなく、「かじる行動を楽しむもののひとつ。歯と食事の基本はまずチモシー」という考え方です。特にこたろうのように、入れればものすごい勢いでかじる子の場合、「こんなにかじってるから歯は安心!」と思ってしまわないようにしています。それより、今日もいつも通りチモシーを食べているか。私はそちらを見るようになりました。
💡かじり木の交換時期や頻度についてはコチラ↓

💡チモシーの選び方についてはコチラ↓

3.「乳酸菌=体に良さそう」で、何となく補助食品を与える
これは、我が家で実際にやめたものがあります。ラクトバイトです。以前はこたろうにも与えていました。本人はかなり好きだったと思います。ただ、食べたあとにずっと歯をギリギリしていることがありました。そして改めて商品を見ると、かなり甘い。「これ、本当にこたろうに必要なのかな?」と思うようになりました。
ラクトバイトはチンチラ専用品ではない
メーカーの三晃商会の商品情報を見ると、ラクトバイトは「小動物の乳酸菌補給」を目的とした栄養補給食で、対象として記載されているのは、うさぎ・モルモット・ハムスター・フェレット・フクロモモンガ・シマリスです。チンチラは対象生体の欄には記載されていません。原材料の先頭はショ糖、その次が植物性油脂、小麦胚芽油。成分表示では粗脂肪35%以上、エネルギーは約511kcal/100gとされています。
もちろん、これだけを見て「チンチラに悪い食品」と言いたいわけではありません。メーカーも、乳酸菌やオリゴ糖を含む小動物用の栄養補給食として販売しています。私が見直したのは、「乳酸菌が入っているから、健康のために何となく与えておこう」という自分の考え方です。
我が家のこたろう、毎年「乳酸菌0」です

我が家では毎年、アニコムの「どうぶつ健活」の腸内フローラ測定をしています。結果は「けんかつくん」で確認できます。そして、こたろう。毎年、乳酸菌は0判定です。笑
何年やっても0。だったら「乳酸菌を補充しないと!」と思いそうですよね。
私は今のところそうは考えていません。アニコム自身も、腸内フローラは動物種によって違い、それぞれの細菌の働きについてはまだ分かっていない点が多いと説明しています。また、2024年に報告されたチンチラの消化管細菌叢の研究でも、胃や腸など消化管の部位によって細菌の構成が大きく異なることが報告されています。チンチラの腸内細菌について研究は進んでいますが、健康な家庭飼育のチンチラに乳酸菌サプリを日常的にどの程度与えるべきか、というところまで確立された話ではありません。
なので、「乳酸菌0=乳酸菌サプリを足さなければいけない」とは単純に考えないことにしました。こたろうは現在も毎年0。でも普段の食欲やフンの状態などを見ながら、特に獣医師から指示されているわけでもないので、乳酸菌補助食品を日常的に足してはいません。ラクトバイトも今は与えていません。というよりもう買ってすらいません。
「体に良さそうだからとりあえずプラスする」より「今、この子に本当に必要かな?」と一度考える。6年飼って、食事や補助食品についてはかなりシンプルに考えるようになりました。
※もちろん病気や治療中など、獣医師からサプリメント等を勧められた場合は別です!
4.「いつものチモシーだから」と、今回も同じ品質だと思う
これはチンチラを長く飼っている人なら、「あるある」と思うかもしれません。同じメーカーの同じチモシーを買っても、毎回同じではありません。我が家では普段、決まったチモシーを買っています。それでも開けた瞬間、「今回いいな」と思うこともあれば、「今回はちょっとハズレかも……」と思うこともあります。茎の太さ、葉の量、硬さ、柔らかさ、粉の量。結構違います。自然の牧草なので、ロット差があるのはある程度仕方ありません。
だから我が家では、「いつもの商品を買った=今回も食べる」とは考えないようにしています。開封したら、中身を見る。そして実際にフィーダーへ入れて、こたろうがどのくらい食べているかを見る。我が家では、フィーダーのチモシーがほぼ全部引っこ抜かれていれば、「今日もしっかり食べてるな」と判断するひとつの目安にしています。反対にかなり残っていると、「今回のチモシーが気に入らない?」「それとも食欲そのものが落ちてる?」と考えます。
ここで大事なのは、「チモシーのせいだ」と決めつけないこと。いつもと違うチモシーだから食べない場合もあれば、本人の体調が原因の場合もあります。だから、チンチラの様子だけでなく、チモシー側も毎回見る。これは長く飼ってきて身についた習慣です。
💡チモシーの1番刈り・2番刈りの違いや選び方についてはコチラ↓

5.「小動物用だから大丈夫」で、うさぎ・フェレット用品などをそのまま使う
チンチラを飼っていると、実は結構困ります。チンチラ専用品だけですべて揃えられるほど、選択肢が多くないんです。なので我が家でも、うさぎ用・フェレット用・モルモット用・「小動物用」と書かれた商品を使うことがあります。代用すること自体は、全然悪いことだと思っていません。むしろチンチラ飼育では普通に必要になります。
ただ、ほかの動物のものでもそれっぽいものであればチンチラにそのまま使えるだろう、とは考えないようにしています。たとえばケージ。猫用の大型ケージなら高さもあるし、「チンチラにも良さそうじゃない?」と思うかもしれません。でも見るべきなのは、高さだけではありません。柵の間隔、床の構造、素材、足や体が挟まりそうな場所がないか、かじって困る素材が使われていないか。網目が大きすぎると脚が挟まる可能性がありますし、プラスチックコーティングされたワイヤーはかじってしまうため避けた方がよいとされています。
これはケージだけではありません。おやつでも、トイレでも、おもちゃでも、誰向けの商品なのかではなく「チンチラがこれをどう使うか」で見る。これがかなり大事だと思っています。うさぎにちょうどいいサイズでも、チンチラには違う。フェレットなら問題にならない素材でも、何でもかじるチンチラでは気になることがある。「ほかの動物用を使ってはいけない」のではなく、代用するなら、チンチラ目線でもう一度チェックする。6年間、いろいろな用品を使ってきて感じることです。
💡チンチラのケージ選びで見るべきポイントはコチラ↓

💡チンチラを飼うのに必要なものの全体像はコチラの↓

6.うさぎのように、トイレを覚える前提で考える
チンチラを飼う前、「トイレって覚えるのかな?」と気になる人は多いと思います。うさぎ用品を見ていると三角形のトイレなども普通に売っていますし、「同じ小動物だし、チンチラもこういう場所でするようになるのかな?」と思います。我が家でも、三角トイレを買ったことがあります。結果、使わず最終的には処分しました。
では現在どうしているかというと、こたろうは、おしっこについてはほぼケージの1階でするようになっています。私たちが教えたわけではありません。本人がいつの間にか、だいたいそこでするようになっただけです。たまに違う場所ですることもあります。そして、うんちは超自由。あちこちにしますのでリビングはうんちだらけです💩
6年間暮らした今は、人間が『ここがトイレです』と教えるより、本人がよく排泄する場所を見て、人間側が掃除しやすくするという考え方になりました。三角トイレは実際に使う子もいるかもしれません。ただ、「トイレ用品を買う」→「ここでするように教える」→「覚えてくれる」という前提で考えない方がいい、という話です。
チンチラを飼うと、人間がチンチラを生活に合わせるというより、人間の方がチンチラに合わせることが結構あります。空調やトイレは、その代表例かもしれません。トイレの話については、別記事で改めて詳しく書く予定です。
6年飼って分かったのは、「何かを足す」より「本当に必要?」と考えること
今回紹介した6つを振り返ると、共通していることがあります。それは「良さそうだから、とりあえずやる。そしてやりっぱなし」から一度離れること。砂浴びが好きだから、いつでもできるようにする。歯に良さそうだから、かじり木をたくさん用意する。乳酸菌が健康に良さそうだから、補助食品を足す。小動物用だから、チンチラにも使えると思う。トイレ用品があるから、覚えさせようとする。どれも、飼い主としては良かれと思ってやることです。私自身もそうでした。
でも6年間こたろうを見ていると、「別にこれはいらなかったな」「これは使い方を変えた方がいいな」「一般論より、こたろう本人を見た方がいいな」と思うことが増えました。チンチラは個体差もあります。この記事に書いた我が家のやり方が、すべてのチンチラにとって唯一の正解だとも思っていません。ただ、チンチラ用・小動物用と書かれているから使うのではなく、その子に本当に必要かを見る。違ったらやめる。これは、6年飼った今でも大切にしている考え方です。
まとめ|チンチラに「今ならやらない」6つのこと
今回紹介したのは、次の6つです。
- 砂浴びが好きだからと、砂浴び容器を常設する
- かじり木を入れていれば、歯の対策は十分だと思う
- 「乳酸菌=体に良い」と考えて、何となく補助食品を与える
- いつものチモシーなら、今回も同じ品質だと思う
- うさぎ・フェレットなどの用品を「小動物用だから」で選ぶ
- うさぎのように、トイレを覚える前提で考える
どれも「一度やったら大変なことになる」という意味でのNGではありません。私自身、最初から全部分かっていたわけでもありません。実際にこたろうと暮らして、様子を見て、必要なものと必要ではないものを少しずつ選んできた結果です。これからチンチラを飼う方や、「これって本当に必要なのかな?」と迷っている方の参考になれば嬉しいです。



コメント