チンチラの綺麗な毛並みを保つ為に、砂浴びとあわせて行われるのが「ブラッシング」です。
とはいえ、この小さな体をブラッシングするのはちょっと不安になってしまいますよね。ここでは、チンチラのブラッシングのやり方について、実際のケースを交えながら解説していきます。
飼い主おすすめのブラシについても紹介しますので、良かったら参考にしてみてください。
■こんな事が分かります
・チンチラにブラッシングは必要なのか
・ブラッシングのやりかた
・ブラッシングを嫌がる場合はどうすれば?
・飼い主おすすめのブラシ
グルーミングとブラッシングはよく同じ意味で使われるんだけど、実は違うんだよ。グルーミングは、チンチラさんが自分で毛づくろいをすること。ブラッシングは、飼い主さんがブラシをかけてあげる事なんだよ。知ってたかな?
チンチラにブラッシングは必要なのか
チンチラは綺麗好きで、毎日砂浴びをします。一般的には、しっかりと砂浴びをさせていればブラッシングは不要と言われています。ただ、積極的なブラッシングは必要ない、という事でありやってあげる事自体は問題ありません。
どちらかというと砂浴びのほうが重要で、これを怠ると毛が固まる・抜ける・毛玉になる…など、毛のツヤが悪くなってしまいます。また、チンチラは自分でもグルーミングをしますので、その際に要らない毛も口ではむはむと引っ張って抜くのですが、その影響で毛球症になることがあります。
毛球症とは、チンチラがグルーミング等によって自ら口の中へ取り込んだ毛が、胃や腸など、おなかの中の消化管内で毛玉となり、それが一定量溜まること炎症を起こす病気です。チンチラは毛玉を吐き出すことができないだけでなく、胃や腸、その通路も小さいです。また、毛球症から腸閉塞を起こすこともあります。
こういった病気を防止するには、ブラッシングではなくあくまで「砂浴び」をきちんと行うことが大切です。ブラッシングはあくまでその補助として、ちょっと毛玉ができかけているとか、チンチラ自身がブラッシングを好んでくれている場合に行ってあげればOKです。
※砂浴びやブラッシングを適正に行っていた場合でも、毛球症になることはあります。
ブラッシングのやり方
ここからは、だいぶ飼い主の主観ですが「うちでは実際にこんな感じでやってます」という内容のご紹介です。
まず大前提として「ブラッシングは必須ではない」というのは先ほどお伝えした通りです。うちの場合、ブラッシングをするのは下記の2パターンです。それぞれのパターンでブラッシングのやり方が少し違います。
・毛が固まっている場所がある時(毛玉になりかけている)
・コミュニケーションをとる時
毛が固まっている場所がある時(毛玉になりかけている)
チンチラは定期的に砂あびをしていても、一部の毛が束のように固まってしまう事があります。
もふもふの毛皮からピロンと、毛束が飛び出ているような感じになります。細く切ったフェルトのようなイメージです。その状態までくると、引っ張るとスっと抜ける事もあるのですが、まだ毛皮の中に束が埋まっている場合はなかなか取ってあげる事ができません。
そういう時は、先の固いコームを使ってブラッシングしてあげます。ブラシに引っかかって抜ける事もありますし、ガチガチに固まっていなければ束がある程度ほどける事もあります。そしてあまり意味をなさないときもあります…笑
やり方は、毛並みに沿って毛が固まった部分、毛玉になりかけている部分を引っかけながら、根元を引っ張ってしまわないように指でつまんで梳かしています。人間の髪と一緒ですね。あんまり皮膚にはあたらないように、注意しながら行います。
逆毛ではあまりブラッシングはしません(基本サラサラですし、する必要性も感じない)。毛束や毛玉が気になる時にちょっとやるくらいです。
こたろうはあまりお腹を見せてくれないので、頭から背中にかけてはカキカキしながらよく見てあげられるのですが、お腹側に毛束があるかないかはなかなか判断ができません。ほんとにたまに、チャンスがきた時(機嫌がいい時)はワサワサお腹をさわって、毛が固まってないか、お腹が張っていないかを確認しています。
毛が固まっている時とは少し違いますが、おしっこなどであまりにも汚れてしまっているところがある時は、目の細かいブラシでその周辺のみブラシをかけて汚れている部分の毛を除去してあげる事もあります。※これも、少~しずつです。ガバっと抜けると怖いので…
コミュニケーションをとる時
嫌がる子も居るチンチラのブラッシングですが、こたろうは結構好きなようで、はじめるとうっとりした顔をします(かわいい)。
飼い主があぐらを組んで、ブラシを見せながら太ももの上をトントン、と叩くと走って太ももに乗ってきます。そして急に大人しくなって飼い主のことを見つめて「さあ、きましたよ。やってください!」と言わんばかりにブラッシングを要求してきます(かわいい)。
チンチラのふわふわ感とやわらかさ的に、あまり力を入れて抱きかかえたり、ブラシを入れたりしたら痛がるのでは…と一瞬思うのですが、その飼い主の不安がチンチラにも伝わるのか、中途半端な力加減だと嫌がったり、怒ったりします。
コミュニケーションをとる時のブラッシングも、すごく強く、ではないのですがある程度グッと。チンチラも肌でブラシを感じるくらいの力は入れています。ただ、これは使っているブラシが柔らかいシリコンタイプだからというのもあるので、先が鋭くてかたいコーム等を使う場合は肌を傷つけないように注意しましょう。
コミュニケーションをとる時は、特に毛玉をとったりする目的はありません。なので、毛並みにそってチンチラがうっとり気持ちよさそうにするところをちょっと掻いてあげるようなイメージで、撫でるように(でもちょっと力を入れて)とかします。
いつ頃からやるべき?
チンチラのブラッシングにおいて、具体的にいつからやらなければいけない。というのはありません。
そもそもブラッシング自体が必須ではないのですが、飼育している中で毛玉ができてくることはどうしてもあります。ですので、撫でている時にすこし引っかかるとか、毛束・毛玉を見つけたらやってみると良いですね。
ただ、赤ちゃんとか、まだ小さい時期は避けたほうが良いですね。思わぬケガをさせてしまう可能性もあるためです。いつから始めるかは、チンチラとの信頼関係ができてきたな、と飼い主さんが感じられるくらいのタイミングで良いと思います。
ブラッシングを嫌がる、鳴く
チンチラは、ブラッシング中に鳴く事があります。その鳴き声も様々で「プップッ」と小さな声を出す子も居れば「ワンッ!」と大きな声で怒る時もあります。
下記の記事でも紹介したように、ほかの動物と同じようにチンチラも鳴き声で感情表現をします。大きな声を出す時は、怒ってたり怖がったり、あまり良い感情ではない時が多いです。
こたろうは可愛い声でよく鳴きます。「プップッ」だったり、「ホゥホゥ」だったり。たまに、人間がなんでもない時「ギャーギャー」と急に怖い声で警戒鳴きをすることもあります。
こたろうはブラッシングが好きで、うっとりした表情をしながらくびを傾げたり下を向いたりして、カキカキしてほしいところをアピールしてきます。ただ背中の下側からお尻に近づくにつれて固まりはじめて、お尻にブラシを通すと「ワンッ!」と鳴いて起こります。
ほかのチンチラさんも含め、おしりを触られるのが苦手な子は多いようですね。ブラッシング自体を嫌っているわけではなく、あくまでおしりだけが嫌いなようです。
なので、こたろうは基本おしりはノータッチ。どうしても毛束が気になる時だけおやつで気をそらしながら梳いたりする事もありますが、基本的に砂浴びをちゃんとさせていればそういう事もあまり起こりません。
コミュニケーションをとるためのブラッシングでチンチラにストレスを与えては意味がないので、嫌がるところは触らないようにしてあげましょう。
おすすめのグルーミング用ブラシ☆
うちではこの2つを使っています。
それぞれ必要十分な感じで特にこれ以上のものも要らないかな、と思っています。
ビューティーグルーマーは先ほど載せたインスタでも使っていた、比較的多くの方が利用しているブラシです。シリコンブラシの感触が気持ち良いのか、これで撫でたりブラッシングをすると、こたろうはもう「うっとりうっとり♡」です。梳くというよりは、シリコンで毛を絡めとるようなイメージですね。
最初は、こんなのでちゃんとお手入れできるのかしら…と思いながら使ったのですが、意外や意外にたくさんの毛を絡めとります。※必要な毛まで抜けてしまうのでやりすぎ注意です
ウサギのスリッカーブラシは、正直ほとんど使ってません。笑
それくらい、毛玉ができたり毛が束になってしまう事が殆どなく…たまーに、全体の毛並みを整える時に使う程度です。
毛が束になってしまった時は、このスリッカーブラシ本体ではなくもうひとつ小さめのコームみたいなものがセットでついてきますので、それを使って梳いてあげています。念のためあったら良いかな~くらいの製品ですね。
以上が、こたろう家のブラッシング事情になります。
おやつをあげたり、撫でたりする以外のコミュニケーション方法のひとつとして、チンチラさんと楽しいブラッシングタイムをお過ごしくださいませ♪