チンチラは体に対して足がとても小さく、指先はまるで小鳥の足のような可愛さです。パッと見は爪がとがっているようには見えないものの、最近こたろうと遊んでいると爪先が痛いと感じることが増えてきて…
今日は「チンチラの爪ケア」について、考えてみたいと思います。
チンチラの足、指の仕組み
チンチラさんの指の数は、前足、後ろ足ともに4本です。ぷにぷにとした、触ると気持ちいい肉球も持っています。前足ではペレットやチモシーを上手に掴んで食べますが、この姿が全国のチラ主を悩殺します(かわいすぎる)。
チンチラの足には「偽指(ぎし)」と呼ばれる突出部分があり、人間の親指のように偽指と本物の指で物をつかむことができるのです。
チンチラは、なんちゃって親指なんだよね。でもめっちゃ便利だよー。
偽指は指ではありませんので、もちろん爪もありません。
前足はものを掴むことに長けていて、後ろ脚は高くジャンプすることができるよう、前足よりも面積が広く長めのつくりになっています。
ちょっと話はそれますが、チンチラの指の一部だけ赤くなっている子がいます。これは、足で体を掻いたり、癖で指を噛み噛みすることで毛の密度や流れがほかの指と異なり、ちょっとハゲかけているように見える為。この状態になっているチンチラさんは少なくなく、基本的にはあまり気にしなくても良いのですが、あまりにも赤かったり血がにじんでいるような場合はケガをしている場合がありますので、病院で診察してもらうようにしましょう。
チンチラの爪ってどの辺にあるの?爪とぎは必要?
チンチラの爪は「鉤爪(かぎづめ)」と言い、根元から先にかけて内側に湾曲した爪です。 通常生活ではほとんど伸びないといわれていて、基本的には切るとか、爪とぎ等のケアは必要ありません。基本的には、と書いたのはやはり個体によっては伸びたり尖ったりする子がいるらしいんですよ。
こたろうの足を見てみると、猫のような明らかにとがった爪は見受けられず。というかチンチラさん全般、パッと見で爪がどこにあるのかわかりません。指毛(言い方)もモフモフしてるので隠れちゃってるんですよね。
上側から指をそーっと撫でてみても、明らかに爪の硬さだとわかるモノもありません。ぷにっとした軟骨みたいな触感。うしろあしの指先を肉球側からグっと押すと、ちょっと爪っぽいのがあるなーってわかるくらいです。
いろいろググッてみてもらえると分かりますが、チンチラの爪をばっちりとらえた写真はほとんどないと思います。それくらい、どこにあるかわからないチンチラの爪。
チンチラの爪が痛い時の対策
ということで、切る必要もやすりの必要もないはずのチンチラの爪ですが、やはり痛い時はあるのです。うちはチンチラの環境に合わせて年中部屋が寒いので、飼い主たちは年中長袖です。しかし、こたろうは飼い主のズボンの裾をめくってカリカリしたり、ダラダラしている飼い主の顔の上にダッシュで乗ってくるのでその時は「ブホォッ」ってなります。
チンチラの爪が痛いと感じる方たちはとりあえず長袖を着ることをお勧めしますが、あまりに痛いようであれば爪の尖りや長さを調整してもOKです。
チンチラさんは自分の足を使って体の痒い所をカリカリ搔きますし、癖で自分の爪を噛む子もいます。飼い主が結構痛いと感じることが多くなってきたようであれば、気にしてあげたほうが良いかもしれません。チンチラが自分の爪で、目の周りを引っ掻いたりケガをする可能性もあると思いますので…。
チンチラ自身に爪とぎケアをしてもらう
三晃紹介さんが、ケージにも取り付けられる「爪とぎステップ」を販売しています。メーカーとしてはほかの小動物さん向けに販売しているようですが、かじり石としてチンチラのケージに取り付けている方もいます。素材は軽石です。
こたろうは軽石大好きで、ケージにつけてたら一日で全部破壊される事は確定です…。また、ステップという名前はついていますがチンチラがステップとして使うには少しサイズが小さいように思いますので、あくまで爪とぎやかじる為のおもちゃという位置づけで、下のほうに取り付けてあげたほうが良い気がします。
気に入れば、砂を掘るようにカリカリと引っ搔いて爪を研いでくれるようですが、前足は良いとして後ろ脚をチンチラが自分で削る姿はあんまり想像できないかなぁ。あくまでかじり石として与えてあげて、オマケでちょっと爪もケアできるかも。くらいに考えたほうが良さそうです。
ネイル用の爪やすりで削る
どうしても爪が伸びてしまったり、尖ってしまった場合には人間が使うネイル用の爪やすりを使って優しく削ってあげるのがおすすめです(金属でないもの)。やすりの目も粗すぎず、やすりそのものにも柔軟性がありますのでオススメです。100均などでも売っていますし、気軽に購入できますよ。
どうしても不安とか、チンチラが暴れて無理…という場合は病院でも相談にのってもらえますので、健康診断ついでに聞いてみるのもアリです。
チンチラの場合、猫のように爪でガリガリ引っ掻くというより「なんでもかじってしまう事」がネックになりがちですが、ちょっとした変化や気づきも見逃さないようにしたいものですね。