ペットをお迎えするうえで、注意しなければいけない点はたくさんあります。チンチラの場合、生命にかかわる注意事項のひとつが「水の取り扱い」です。
■この記事でこんな事が分かります
・チンチラは濡れたら乾かない?
・事故などで濡れてしまったチンチラはどうしたら良いのか
好奇心旺盛なボクらだから、水の事故にあわないようにしっかりとおうちの対策をしてほしいな。
チンチラは水が苦手
当サイトでも何度かご紹介してきたチンチラのお風呂についてですが、チンチラは犬や猫のように水でのお風呂には入らず「砂浴び」をします。
チンチラは非常に乾燥した地域の出身で、多湿な環境が苦手。つまりお水も苦手です。人間でいうところのお風呂は砂浴びでまかないますので、水浴びやシャンプーは不要なのです。むしろ、よっぽどの事情がない限りやってはいけません。
チンチラは、体に水がついてしまう事がとても苦手なのです。
水の音が怖いのか、うちのこたろうはキッチンの流しで水をザーッと流すと部屋んぽ中でも慌てて走りケージに帰ります…。個体差はあると思いますが、水自体に苦手意識を持っている子は多いのではないかと思います。
※砂浴びについての詳細は、以下の記事で解説していますので宜しければご覧ください。
飼い主は、チンチラの砂浴びシーンを見るのが大好きです。くるくる回っている姿が可愛すぎます♡
チンチラは濡れたら乾かないってホント?
「チンチラは濡れたら乾かない」というフレーズは、ざんねんないきもの辞典の動画でチンチラが紹介されたことで有名になりました。その動画では「チンチラは濡れたらもう乾かない」と言い切っているのですが、本当なのでしょうか?
冒頭にお伝えしたとおり、もともとチンチラは寒くて乾燥した地域で繁殖しました。その厳しい環境に耐える為に、1つの毛穴からなんと50〜100本の毛が生えています。ちなみに人間は1つの毛穴から2~3本なので、ものすごい量の毛で覆われている事がわかります。だからチンチラさんは、モフモフふわふわなんですね。
そんな濃密な毛皮を着ていて、寒い地域に住んでいるからこそ一度濡れてしまうと乾かないわけです。生乾きの状態で生活していると、体も冷えてしまいますしカビも生えてきます。人間の洗濯物もそうですよね。
どうする?濡れたチンチラの乾かし方
濡れたら乾かないと言われるチンチラですが、これは野生の環境下においてであって、飼育しているチンチラはしっかり対策をしながらタオルで拭いたりドライヤーをかけたりする事で乾かせますので安心してください🐭
ただし、乾かすのはむちゃくちゃ大変です。とーっても大変です。濡れても乾くならいいや~とか思わないでください!まず保定するのが大変ですし、ケージのなかにいてもらうにしても動き回りますし。あとはケージの柵が熱くなっちゃうんじゃないかという心配もあります。
チンチラはいたずらが大好きなので、気をつけていてもちょっと目を離したすきに水の中に落ちたり、水をかぶってしまったりすることがあるかもしれません。対策することが一番なのですが、万が一そんな状況になってしまった時にはどのように乾かしてあげれば良いのでしょうか?
給水力の高いタオルで、しっかり拭く
まずはタオルドライです。この時点で水分をできるだけ拭き取ってあげたいので、吸水力の高いタオルを選んであげましょう。
チンチラをタオルで包み込んで、やさしく水分をふき取ります。人間側が怖がりながらだと動物にも伝わるので、がしっと抱いてあげたほうがチンチラも大人しくしてくれます。
右利きの人であれば、しっぽを左手の中指と薬指の間にやさしく挟むように、てのひらにお尻を乗せるようなイメージです。そして右手でタオルで拭き吹きします。
よくチンチラの画像を検索すると、ギュッと強くつかんでるような画像がありますよね。それを見ると心配になるかもしれませんが、チンチラは毛がモフモフしているものの体は比較的スリムです。
すごく強く掴んでいるように見えてもそんな事はありません。ただモフモフしてるだけです。むしろあれくらいしっかり抱っこしてあげないと、怖がって暴れます。しっかりと抱っこしながら、やさしくタオルで拭いてあげてくださいね。
万が一水の事故にあってしまった時のために慌てないように、以下のような吸水力の高いタオルを用意しておくことをおすすめします。
ドライヤーで乾燥させる
ドライヤーで乾燥させる際は、スカルプモード、低温モード等に設定し、熱い風がチンチラに当たらないよう温度調整を意識して行ってください。人間が髪を乾かす温度だと、やけどの危険性もあります。
ドライヤーをかける時間を極力短くするために、タオルでしっかり拭いてあげてから行ってくださいね。
また、チンチラは大きな音や激しい風も怖がります。特に苦手な子は全くドライヤーを受けつけてくれずに逃げたり暴れまわったりするようです。そんな子は、風通しの良いキャリーの中に入ってもらいながら四方から風をあてるという方法もあります。※キャリーの策が熱くならないように温度には十分注意してください。
色々とブログ記事を見て回ると「どうにもこうにもドライヤーがダメだった」という飼い主さんもいらっしゃいました。その方は、部屋を除湿器で乾燥させ、部屋の温度も暖かくして徹底的にタオルドライをしたそうです。
大変そうすぎる😨
ドライヤーでの乾燥時間は、低温で乾かすとチンチラ1匹あたり20-30分くらいはかかるようです。ドライヤーがNGな場合、生乾きの状態で長時間生活してもらわないといけないですよね。そうすると体温にも影響しますし、チンチラにとっても強い不快感を与えてしまいそうです…。
幸いこたろうには水の事故は起こっていませんが、これからも気を付けてあげないとな…と思います。
水の事故はすぐに動物病院へ相談を
チンチラの水の事故は、部屋んぽ中にコップを倒して水がかかってしまったとか、シンクに入り込んで濡れたとか、そういった話を聞く事が多いです。
ちょっと水がかかってしまった…という程度であれば、上記でご紹介したようにタオルドライ後のドライヤーで十分な場合もありますが、たぷたぷの水の中に落ちたとか溺れていたとか、そんな時は迷わず動物病院へ連れていきましょう。
小動物は具合が悪いのを隠すので、水から出した後ケロっとしていたとしても、水を大量に飲んで肺に入り込んでいたり、危険な状態になっている可能性があります。
何ともなければそれはそれで良いんです。病院へ連れていなかったことをあとあと後悔して飼い主さんが自分を責めることがないように、ちょっと気にしすぎくらいでちょうど良いと思います。
部屋んぽ中は、うっかりお水に触れる環境をつくらないよう十分気を付けてあげてくださいね。
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