チンチラの健康診断費用、内容は病院によってまちまち。定期健診の頻度はどれくらいがベスト?

春や秋など気温の負担が少ない季節はチンチラの健康診断、通院にぴったりです。先日半年ぶりにこたろうを動物病院へ連れて行ったので、その記録をしておこうと思います。

「健康診断って行ったほうがいいの?」「結構お金かかるのかな…」などなど、チンチラの通院時の参考にしていただけると幸いです。

■この記事でこんな事が分かります

・チンチラの健康診断、定期健診の頻度

・健診の費用はどれくらいかかる?

・チンチラの健康診断ってどんな事してくれるの?

・チンチラに多い病気、けが

こたろうこたろう

チンチラは診てくれる病院がまだまだ多くないから、お迎えする前に病院をきちんと調べておくことが大切だよ~🐭

チンチラの健康診断、定期健診の内容

チンチラ健康診断、定期健診

まず大前提として、 チンチラの健康診断でどこまでの内容を実施するのか。どんなことをしてくれるのかは、獣医さんや飼い主の考え方によって大きく異なります。
「レントゲン、血液検査や便検査を毎回しておけば、何か異変があった時に比較できるからやっておくべき」という考え方もあれば「体に負担をかけないよう、元気な時であれば最低限の診察で済ませる」という考えもあります。

あくまで私の考えですが、チンチラの診察において最低限やっておきたい事は以下のとおりです。

ヒアリング

クリニック内である程度決まったメニューを持っている場合も多いですが、 来院した目的や気になること、困っていることをしっかり聞いてくれる病院を選ぶといいと思います。

この「ヒアリング」という項目はけっこう病院によって違いがあります。ケージの大きさや食べている餌の種類・量から細かく普段の生活を聞いてくる病院もあれば、こちらから伝えないと殆ど何もきいてこない先生もいたりします。話をしっかり聞いてくれる先生が良い…とは言ったものの、技術はあってもヒアリングが苦手な先生もいるので、飼い主が率先して情報を伝えてあげるといいと思います。

今回の診察で先生にお願いしたことは以下の3つです。

・歯が伸びすぎじゃないか見てほしい

・おしり周りの毛が固まってしまってるので、可能であればとってほしい

・その他、触診や聴診で気になった事があれば教えてほしい

視診

視診はその名の通り、獣医さんの目でみてチンチラさんに気になる点が無いかを確認してもらいます。ペンライトで照らして目のチェックをしたり、皮膚や毛、耳などを確認していきます。歩き方や、背中が変な曲がり方をしていないか、呼吸のしかたや速さ等も見てるようです。

後述する口の中の状態確認も、この視診の一部ですね。

聴診

動物用の聴診器を使って、心拍数や鼓動のリズム、心臓に雑音がないかどうか、呼吸音に異常がないかどうか。また肺の動きや腸の蠕動(ぜんどう:腸管の動き)等を調べます。暴れてしまう子は、特に聴診が難しいようです。

触診

次に触診です、 チンチラを保定(動かないように押さえる)しながら、体にしこりや張りがないか、毛のべたつきがないか等を見ていきます。

今回は「おしりに毛の塊ができてしまっているのを取ってほしい」とお願いをしていたので、おしり周りの状態の確認と「処置」も行ってもらいました。
※診察は獣医さんによって病気の状態などを診断するために行う行為で、処置は獣医さんや動物看護師による手当てです。診察とは別に、お金が発生する部分ですね。

こたろうを保定しつつ、専用のコームでわしわしと固まった毛束を梳かしてとっていきます。毛の塊が引っ張られるので当然皮膚が痛み、そのたびに「ワンッワンッ 🐭💢」と暴れて怒ります…。もちろん先生も様子を見ながら、ごめんよ~と声掛けしながらやってくれるのですが、ごそっと毛束が抜けるたびに飼い主のほうがアワアワしてしまって「あぁあ~!😨」と声を出しながら声を出しながら見守っていました。。

最終的にはごっそりと毛の塊が取り払われました。しばらくはこたろうも放心していましたが、スッキリしたようでその後は元気にしています。

チンチラの抜け毛

わっさぁ~。

毛の塊ができてしまった時ですが、あまり神経質になりすぎる必要もないですが、チンチラが気にしているそぶりをしていたりあまりにも塊が大きくなってきた時には、健康診断・定期健診時に相談してみることをお勧めします。

歯の確認

チンチラをはじめとする齧歯類(げっ歯類)は、常に歯が伸び続ける生き物です。ご飯を食べる時は人間のように噛んで咀嚼するのではなく、ゴリゴリと歯を横に動かしてすりつぶすように草を食べます。草や木など、 硬いものをかじって食べる事がうまくできていないと、歯が伸びすぎて不正咬合を起こすことがあります。

不正咬合とは上顎と下顎の位置がずれてしまったり、歯並びの乱れなどが原因で、上下の歯がきちんと咬み合っていない状態のことをを指します。こうなると、うまくご飯がうまく食べられなくなってしまいます。

枝やかじり木を定期的に与えているのに、健診にいくと「歯が伸びて不正咬合をおこしかけている」と言われることがありますが、これは奥歯が伸びてしまっているケースが考えられます。ついついおやつを与えたくなるものですが、チンチラさんにはたくさんの牧草、チモシーを食べてもらわないといけないんです。

歯が伸びすぎると、かみ合わせをよくするために歯を削る手術をしなければいけません。 不正咬合は一回なってしまうと継続的に発生しがちなので、できるだけおやつは控えて(うちはほぼ与えてません)、チモシーメインのご飯にしてあげてください。

うちが通っている動物病院の先生曰く本当口の中は、本当に細かいところまでカメラで見るのは困難。あくまで見えている範囲だけでお伝えすることになる」との事で、今回見た限りでは、特に歯の伸びすぎや不正咬合疑惑はありませんでした。

口の中に小動物用のカメラを突っ込んで診ていくのですが、病院によってはタオルでぐるぐるにチンチラさんを包み、身動きがとれない状態にして診察するところもあったり、↑の写真のように片手でチンチラを保定しながらカメラを使うパターンなど、いくつかやり方があります。確かにタオルに包んでしまえば、身動きはとれないのでチェックしやすい感じはしますね。

以前通っていた病院では、細かいところまで見れない。というのは言われたことがないので、このあたりは獣医さんの経験値や診察の考え方で差があるのかなぁと思っています。

(その他) 便検査、レントゲン、エコー、血液検査

基本的に、健康診断で実施するメニューは上に記載した「視診」「聴診」「触診」となりますが、そのほかには便検査やレントゲン、エコー、血液検査などもあります。

便検査は特にチンチラに負担をかけずに実施できるので、やってくれる病院であれば毎回やっておいてもいいんじゃないかなと思います。レントゲンやエコー、血液検査は負荷が大きそうな印象。そのため飼い主的には、特に健康上気になるところがないのであれば実施しなくてもよいと考えています。これは冒頭申し上げたように、 各飼い主さんや先生の考え方によるところが大きいので、何が正しい、悪いというのもなかなか判断が難しい部分です。

飼い主が通う病院の先生曰く「こたろう君は比較的診察しやすいし、血液検査をやるにもそこまで苦労しないと思う」と言われたんですが、飼い主から見ると診察時にこたろうは十分暴れて嫌がってるように見えるし(毛もバサバサ抜けてるし)、あんまり負担かけたくないなぁ…と思ってます。なので、うちの場合は必要最低限の診察にしてもらっています。

信頼できる動物病院を見つけて、このあたりの方針についても相談して決めていけるのが良いと思います。

健康診断はどれくらいの頻度で通うべき?

個人的には、元気にしていて特に気になるところがないチンチラをあまり頻繁に病院に連れて行くのは、そちらのほうがストレスになってしまうのでは…と考えています。ただ、 歯の伸び具合は気になるところ。なので、うちの場合は春と秋のだいたい2回、動物病院に連れて行って健康診断してもらっています。

こたろうは普段は20~22℃にキープした部屋の中で過ごしているので、夏や冬に外に出すのは気が引けます。なので、一年の中で1~2か月だけエアコンをつけなくてよい季節を狙って連れていきます。

特に気になる所見がなければ、半年に1回、または年に1回くらいでよいかと思いますが、チンチラさんの体調は飼い主さんが一番理解しておくべきことですので、少しでも「あれ?」と思うことがあれば、早めに病院に連れて行って検診してあげるのが良いですね。普段と様子が違うことに関しては、少し神経質なくらいが丁度いいです!

【番外編】チンチラに多い病気、けが

チンチラは、比較的病気になりにくいと言われています。ただ、個体差もありますし生活環境によっても健康状態は大きく変わります。不正咬合以外で、チンチラのコミュニティで良く聞く「チンチラに多い病気やケガ」をいくつか挙げておきます。

・うっ滞

・皮膚糸状菌症、真菌症

・下痢

・熱中症

・てんかん

これらの症状についてはまた別の機会に書きたいと思いますが、健康診断だけでなく、気になる症状があれば早めに病院に連れていきましょう。まだ大丈夫かな、もう少し様子見ようかな。と思うこともありますが、小動物は基本的に自分の体調を隠すことが多いので、前述のとおり「ちょっと神経質なくらい」で体調を気にしてあげるべきだと思ってます!

とはいえ、健康診断以外で動物病院にかかる事はあまり考えたくないものですね(;´・ω・)

健診にかかった費用

今回の健診内容でかかった費用は「1,500円」でした。診察代が500円で、ブラッシング(毛束の処置)で1,000円です。

以前別の病院にかかった際の費用は、処置なしの基本的な健診のみで800円くらいでしたね。獣医さんやっていけるのかなぁ…と思う費用感。もちろん、犬猫ちゃんのワクチンや手術等もあるのでしょうけど申し訳ない気持ちになっちゃいますね。人間だと、同じくらいの時間をつかっても保険適用で数千円はかかるのに。

ペット保険(アニコム)にも加入していますが、今のところ保険を使わないといけないような診察費用になる事態が発生していないので、使った事ないんですよね。獣医さんには、もっとお金払ってもいいんだけどなぁ…と思ってしまいました。

便検査や血液検査、レントゲンなどを行う場合はもちろんこれより費用はか掛かると思いますが、まずは基本的な視診(歯の確認含む)、触診、聴診程度であればお高くはないので、悩んでる方はぜひ一度健康診断へGOです。かかりつけを作っておくと、何かあった時にも安心ですよ☆

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