チンチラの多頭飼いは部屋んぽで喧嘩に…同じケージでオス同士・メス同士の注意点

チンチラの多頭飼いにあこがれるそこのあなた。こたろうの飼い主もその一人です!もふもふのチンチラが何匹も仲良く部屋んぽで走り回っている様子…想像しただけで癒されすぎますね。

ただ、多頭飼いをするという事は、先住チンチラに対しても新しくお迎えする子に対しても様々な配慮や対策が必要です。もちろんチンチラだけでなく犬猫や、他の小動物の場合もそうですね。下調べをせず、ただ「かわいいから」というだけで何匹も飼育してしまうと大変なことに…

ここでは、チンチラを多頭飼いするうえで必ず知っておきたい注意点や飼い主的考察をまとめてみました。

こんな事を書いてます

・飼いやすい組み合わせはあるのか

・チンチラ同士仲良くできる方法はある?

・ケージでの同居、部屋んぽのタイミングについて

こたろうこたろう

ほかのチンチラさんと仲良く暮らしたい…でもどうしても難しい事もある…チンチラだもの

チンチラの多頭飼いは難しい

一般的に、チンチラの多頭飼いは難しいとされています。その理由は、主に以下です。

・先住チンチラと後入りのチンチラが仲良くできない場合が多い

・生殖行動を制御しにくい

・ストレスを受けやすい

野生のチンチラは岩場に住んでおり、岩と岩の隙間などに隠れて群れで生活しています。しかし、実は各個体の間には厳密な距離感が保たれていて、集団生活の中でもひとり(一匹?)の空間はしっかり確保されているそうです。

野生の場合は上記のとおり集団行動を基本としているのですが、ペットとして飼育されるチンチラは縄張り意識が高まるのか、自分のパーソナルスペースに他のチンチラが入り込もうとすると命がけの喧嘩に発展するほどの武闘派になることがあります。

また近くに別のチンチラがいることがストレスになり、攻撃を加えてしまうだけでなく、自分で自分の毛をむしってしまったり(毛引き・自咬)するケースもあります。

もちろん仲良く暮らしているチンチラさんたちもたくさんいるのですが、仲良くしてくれる前提でお迎えしたのに会わせてみるとすごく相性が悪い…という事も起こり得るのです。それを覚悟したうえで、複数のチンチラさんをお迎えする必要があります。

性別ごとの組み合わせについて

多頭飼いは難しい…と冒頭に書きましたが、一緒に育てる場合はどのペアが望ましいのでしょうか?

結論から言うと「諸説あります」。チンチラのコミュニティの中であったり、相談系のWebや本等様々なところから情報を集めてみましたが、どこも書かれている事はまちまちで、何が正しいのか分かりません…

以下のような見解、コメントが多く見受けられました。

飼い主さん1飼い主さん1

オスよりもメスの方が大きくて気性が荒いので、メス同士の多頭飼いは非常に難しいです。

飼い主さん2飼い主さん2

オス、メス関係なく合わない相手であればマウンティングします。逆に、どの組み合わせでも相性が合えば大丈夫。相性が悪いと、たとえケージ越しに分かれていてもケンカしたりします。個体の性格、相性の問題ですね。

飼い主さん3飼い主さん3

オス同士の場合は、縄張り意識が芽生えたりライバル視してしまいうまくいかないです。オスは甘えんぼが多くて、飼い主の取り合いになってケンカになる事もありますよ。オス同士よりはメス同士のほうが仲良くできる例が多いみたいです。

飼い主さん4飼い主さん4

オス同士の場合はうまくいかないです。オスは親兄弟同士でもうまくいかない事もあります。

飼い主さん5飼い主さん5

オスとメスが同居する場合、メスの気性が荒くなりオスを攻撃することがあります。ベビーをお迎えしたいからと言っても、雄雌ペアも単純に一緒に生活させればよい、というワケでもありません。

どのパターンが飼いやすい…という事はなく、結論としては相性の問題。ということですね。

【本当に、赤ちゃんが生まれても大丈夫かよく考えて】

あとは当然ながら、オスとメスのペアで飼育するとベビーチンチラが生まれてくる可能性があります。チンチラの赤ちゃんは本当に、ただただ天使です。まごう事無き天使ねずみ✨🐭✨

ただ、もう一度しっかり考えて欲しい。

「赤ちゃんが生まれたとき、責任をもって育てられますか?」

チンチラの一回の出産頭数は1~5匹で、平均は2匹ですがまちまちです。繁殖させたい、と思ってペアを同居させたところ、思いのほか生まれた…というケースもあり得ます。その時、ケージは十分な広さのものを複数用意してあげられますか?お母さんチンチラの負担を減らす為、代わりにご飯をあげる時間をとる事はできますか?

母乳がうまく出ない時など、お母さんチンチラの代わりにミルクをあげなければいけない可能性もあります。その場合は、4時間に1回程度、ミルクをあげる時間を時間を作らないといけません。複数産まれた場合は×頭数です。

育てきれず、引き取り手を探して里親サイトに掲載されている方もいます。雄雌のペアで飼育する場合、よく考えてお迎えしてあげてください。

チンチラ同士、仲良くなってもらう方法

小さいころから、複数のチンチラが暮らしているのが当たり前。という環境であれば、仲良くなる確率は上がります。また、ブリーダーさんからお迎えする際はあらかじめ仲のいい兄弟・姉妹でお迎えすることもできます。

人間もそうですが、大人になってから知らない人が家にやってきて「今日から同居してください」とイキナリ言われても困惑しますし警戒します。当たり前ですよね…

知らない人が急に家に住み着いたら、まずはどんな人なのかじっくり探りますよね。ほんの少しずつ相手を知って、コミュニケーションがとれるようになってようやく心を開くことができるのです。

ですので、早く仲良くなってほしいからと言って最初から同じケージに住まわせたりすると喧嘩やケガの原因にもなります。それに、本来は仲良くなれたかもしれないものがお互いのことを嫌いなまま終わってしまう事もあると思うんですよね。

多頭飼いをするつもりなのであれば、できるだけ早い時期から。大人になってからする場合は、ゆっくり時間をかけて相性を見極めていく必要があります。

相性のあうあわないは、これも人と同じように個体による差が大きく人間がどうこうすることはできないのです。複数のチンチラをお迎えするときは、以下のことも想定しておく必要があります。

・最悪仲良くなれなかった場合、一匹一匹に時間をかけながらコミュニケーションをとってあげられるか

・ケージや部屋んぽスペースが分かれたら、掃除の手間は2倍。これまでと同じようにお掃除できるか

・一匹ずつへやんぽする時間、スペースはあるか?

これらを考えたときに「ちょっとかわいそうな思いさせるかも…」と思うのであれば、少なくとも私はお迎えするべきではないと考えています。

ケージや部屋んぽは一緒・別々どちらがいいの?

先ほども記載したように、急にやってきたよそのチンチラさんと同じ部屋で過ごすとなると、先住チンチラも後から来た子も双方に強いストレスがかかります。

ですので、お互いに興味を示したり、攻撃的なそぶりを見せないことを確認できるまでは別々のケージで過ごしてもらう必要があります。また、ケージも近づけすぎないとか、お互いが視界に入らないように目隠しするなどの配慮をしてあげてください。

私の知る人が、親カップルから生まれた複数の子チンチラを育てています。兄弟たちは仲が良くみんな同じケージで暮らしていたのですが、ある日そのうちの一匹がケガをしていました。その後注意深く見ていると、兄弟のうちの1匹がその子を攻撃していることが何度かあった為、それ以降はケージを分けたそうです。

一般的に、カラーが違う子かつ頭数が少ないほうの子がいじめられやすいと言われているのですが、その兄弟は一匹だけカラーの違う子がグレーの子を攻撃してしまったという例でした。生まれてから数年仲良く暮らしていた兄弟でさえ、突然そうなってしまう事があるんです。

個人的には、仲が良かったとしてもケージだけは別々にして部屋んぽの時だけ一緒に遊ばせてあげるのが良いんじゃないかな。と思っています。※あくまで、私の考えです。ただ、トラブルなく仲良く同居しているチンチラさんもいますので一概には言えません。飼い主さんの考え方にもよりますし、チンチラ同士の雰囲気にもよると思いますのでそこはいろんなケースがあるのだと思います。

飼い主さん自身がしっかり様子を見て、同居しても大丈夫そう、駄目そう。など判断してあげることが大切です。

チンチラの多頭飼育崩壊について

猫のほうのチンチラであれば、北海道の千歳で多頭飼育崩壊が起こったというニュースは過去にありましたね。悲しいお話でした…

チンチラの妊娠期間は111~112日で年間3回までは出産可能ですが、お母さんチンチラの負担を考えると年1回までが望ましいといわれています。チンチラには劣性遺伝子があることは意外と飼い主の間では知られていたり、ベビーを待ち望んでいる方もみなさん注意して交配を行っているように思います。

この記事を書くにあたっていろいろと情報収集をしていますが、今のところはチンチラの多頭飼いで飼育崩壊したという話は聞いたことがありません。ただチンチラの認知度や人気は年々高まっていますので、今後も正しい知識を持って、一匹一匹を大切に育てられる環境を用意してあげる必要があると思います。

最後に

うちでは、さまざまな事を考慮した結果多頭飼いは難しい、できないという判断に至りました。仕事で家を空ける事も多いですし、あとうちの場合はリビングで飼育している(※詳細はコチラ)のでケージが増えすぎるとごちゃつきそうで(;´・ω・)エアコンの風があたらない位置も考慮しないといけないですしね…

YouTubeやチンチラのコミュニティ等で、仲良く暮らしているチンチラさんたちを見ると羨ましくてたまりません!が、うちはうちで一匹しか飼えなくても、こたろうを大切に育てていきたいなと思っています。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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