チンチラがチモシーを捨てる、散らかす!茎を食べない理由は量かも

子供の頃「お米は一粒も残さず食べなさい」なんて言われたものです。なのにうちのチンチラときたら…

チモシーを捨てる、散らかす、選り好みする!

不正咬合も気になるので固い茎はたくさん食べてほしいのに、一回噛んで好みじゃなかったらポイッと投げ捨てたりもします。

チモシーが悪いのかとか、あげる量が悪いのか等色々悩みました。そんな飼い主が、約1年間こたろうのチモシーの食べ方を見てきて、食べない時・捨てる時の理由や傾向が少しずつ分かってきたので紹介していきます。

■こんな人におすすめ

~こんなことを書いています~

・チモシーを食べない理由

・チモシーをどれくらいの量食べるのが理想なのか?

・たくさん食べてもらうための対策

*ポイント**ポイント*

どうしてもっと食べくれないの?って悩んでるそこのアナタ。推定1~2歳の、こたろうのケースを紹介するよ!

飼い主を悩ます、チンチラのチモシー選り好み

ポイ捨てする

掃除が終わって新しいチモシーを補充してあげると、こたろうはタタッと牧草フィーダーまで走ってきます。そしてワサワサと鼻先でチモシーの匂いを嗅いで選別して、やわらかそうな葉先or穂を選んで食べ始めます。

うさぎさんは一度好みのチモシーを噛み始めると、そのまま掃除機を吸い込むようにすべて食べきる習性があるそうです。それに対してチンチラは、食べている途中でも飽きたり、気に入らなくなると「ポイっ」と投げ捨てます。そんな捨て方しなくても…!というくらい、ポイーっと捨てます。

柔らかいところと固いところが一緒くたになったチモシーは、柔らかくておいしいところだけ食べて茎だけをきれいに残します。

散らかす

こたろうをお迎えして最初の頃悩んだのが、とにかくチモシーを散らかすこと。ちゃんと食べる量をはかっていたわけではないので、パッと見かなり散らかっていると「全然食べてないんじゃないかな…」と心配になったりしました。美味しくないから食べてくれないのかなと。

ただ、注意して見ているとちゃんと食べてはいるんです。うさぎ同様チンチラも、自然界では走り回って餌を探しながら食べる為、探さなくても「さあ食べて!」と言わんばかりに食べやすい状態でチモシーが置いてあると、あんまり食べない子もいるらしい。

こたろうの「散らかす」という行為は、上記でいうところの「探しながら食べる」にあたると考えています。探しながら、好きなもの・おいしそうなものだけを選んでいるんです。

朝起きてケージを覗くと、フィーダーに入れたチモシーの半分以上が引き抜いて散らかされています。ただ、一回は噛んで味見をしているのか?フィーダーに入れた時よりチモシーがかなり細かい状態になっています。

茎をあまり食べない

上にも書いた通り、チンチラはやわらかいチモシーが大好きです。こたろうがうちに来たばかりのころは、まだ小さかったので2番狩りと1番狩りを混ぜてあげていたのですが(今は1番狩りのみ)、本当に柔らかいものばかり選んで食べていました。

やっぱり柔らかいチモシーが好きなチンチラは多いそうで、獣医さんもそう言っていました。人間も同じです。水気の少ない固くなった葉っぱより、みずみずしくて柔らかい新鮮なサラダ食べたいですよね。

ただ、半年も経つと固いチモシーもそこそこ食べてくれるようになりました。
※どんな対策をしたのかは、下のほうに書いています。

チンチラは「噛む」というより、奥歯を使って「擦ってすり潰して」食べます。なので、ゴリゴリする回数が少なくなると歯が伸びて不正咬合になってしまう可能性があります。茎をたくさん食べて欲しいと思っても、無理やり食べてくれるものでもないのでいろいろと「工夫」が必要です。

チンチラは毎日何gのチモシーを食べる?

必要なチモシーの量は1日●●g

日本チンチラ協会さんのWebサイトを見ると、下記の記載があります。

高齢や病気の影響で、チモシー(1番刈り)を食べられない子もいますが、基本的にはチモシー(1番刈り)をメインに与えるのが良いでしょう。摂取量の理想は50g/日以上です。しかし、体格や食欲、好みなどの個体差もありますので、それほど食べられない子もいるでしょう。まずは30g〜40g/日を目指してください。

引用元:https://chinchilla.or.jp/

えぇっ、50g以上!?絶対そんなに食べてる気がしないんだけど…だって体重が今610g前後で推移してますから、50グラムとなると体重の12%も草食べるという事に。食べてもすぐ出ていくから、人間とは比較になりませんが人間に置き換えたらすごい量ですよね。

毎日何gとか、ちゃんと量ってチモシー与えていたわけではないので、飼い主もこたろうがどれくらい(何gくらい)チモシーを食べているのか量ってみることにしました。

体重610gのこたろうは、1日何gのチモシーを食べている?

ケージをお掃除してフィーダーにチモシーを詰める前に、ボウルにチモシーを入れてその日与える量を量ります。この日はまず「35g」のチモシーを入れることにしました。35gをフィーダーに差し込んでみると、いつも与えているよりだいぶ少なく感じましたが…今日はこれでいってみよう。

これで35gです。

うちは朝/夜の2回に分けてチモシーを与えていますが、朝のほうが若干少なめに入れている程度。ただ、基本的には食べきれないくらいのボリュームをぎゅぎゅっとフィーダーに差し込んでいます。


牧草フィーダーはマルカンさんの「牧草用エコフィーダー」を使ってます。チモシーが無駄にならなくて済むかも!と思って購入したのですが、リンク先のよう牧草を抑えるバーの裏にチモシーを入れると、あんまり食べてくれなかったんですよね。なので、外側から牧草の束をギュっと差し込んで使っています。これだと、引っ張り出すのも楽しいのかよく食べるようになりました。飼い主的には至極手間ですが、愛があるのでいいんです。

そして一晩経過。

スッカラ~

散らかしてはいるものの、ほぼほぼ食べてるように見えます。が、実はこのプラスチックの休足フロアの下に投げ捨てられたチモシーさんたちがたくさんいます。

わっさぁー

そして、この辺のひっ散らかったチモシーたちをかき集め、どれくらい減っているのか量ってみました。

む、26g…

これは…どうなの?? 

35gあげて26gだとしたら、一晩で9gしか食べてない事になりますね。仮に日中も同じ量を食べていたとしても、18g。まずは30-40gを目指しましょうって書いてあったけど、全然食べてないよこたちゃん…ちなみにペレットは朝に5g、夜に5gあげています。おやつも基本あげていないですし、やっぱり思ってたよりあんまり食べてくれてないの??と不安になった飼い主です。

ただこの日はいつもより与えるチモシーの量が少なかったのは間違いないので、また別の日にも量を変えて量ってみて、変化があるかどうかは見ていきたいと思います。

チモシーを食べない時の対策

ペレットやおやつをあげすぎていませんか?

そもそもペレットやおやつをあげすぎると、確実にチモシーを食べなくなります。間違いありません。美味しい物を知り過ぎるのも、チンチラの健康を考えると良くないのかもしれませんね。

動画サイト等で頻繁におやつを与えているような動画も散見されますし、チンチラを飼う事を検討している人ならだれでも見るであろう企業のWebサイトに、「それはさすがに多すぎるだろう」と思うような量のペレットが推奨量として記載されていたりします。

何が正しい情報なのか判断するのはとても難しい事ですよ。ただ、私が言えるのはこれ。

ペレットをあげすぎるとチモシーを食べなくなります。

常にペレットがあっていつでも食べられるような状態はNGだと思ってます。与える量は体重の3~5%目安というのが最近では一般的な見解ですが、こたろうはそれよりもう少し少ない「1~2%」の量をあげています。


正確にパーセンテージを量ってるわけではありませんが、朝と夜に分けて合計10gのペレットをあげています。体重は610g前後です。この量でずっとやってきていますが、チモシーを全然食べない…と悩むことはあまりありません。

※どちらかというと、チモシーの急なロット変更の方が打撃が大きい


おやつは正直、まったく与えなくても良いと思っています。ただどうしてもご褒美をあげたいと思ったときや特別な時にだけ、3週間から1か月に一度くらいの割合でおやつをあげています。

ラクトバイトもこの類に入ります。※糖分が多いので、毎日は絶対にあげすぎだと思います。

そもそもチンチラは、野生の環境ではこんな食べ物は食べなくても生きてるわけですから…

でも、私も疲れた時やどーーしても自分にご褒美をあげたい時はあります。お金をかけて良いものを食べたり、ちょっとジャンキーなものを食べてストレス発散したいときもありますよね。なので、チンチラも完全にチモシーとペレットだけというのはちょっと可哀そうかな…と思ってしまうところも、やっぱりあります。

毎日米だけを食べているところに、ちょっと贅沢なふりかけをかけるような感じ(語彙力)。

ただ、美味しいものを知ってしまうとそればかり求めてしまって粗食では満足できなくなるわけですね。チンチラはもともと粗食ですし、必要以上に美味しいものを与えると、それに伴ってチモシーも「大して美味しくないな、これ」みたいな感じで食べなくなってしまうんですよ。

なので、おやつのあげすぎ、ペレットのあげすぎではないか?というところをもう一度見直してみると、案外すんなり食べてくれるようになるかもしれません。

まめに交換してあげる

チモシーを袋から出した時、ファっと香るお茶っ葉のような香ばしくてみずみずしい香り。チンチラが残したチモシーを炒って「チモティー」という茶葉を作ったツワモノもいらっしゃるくらい、チモシーは良い香りがします。

チンチラさんはグルメなので、いい匂いがする新しいチモシーを好んで食べます。逆の視点で考えると、匂いの消えた古くなったチモシーには興味を示さなくなってしまんですね。こたろうも、チモシーを交換してあげるとすぐに寄ってきて食べ始めるのですが、交換前の古いチモシーは、人間からみたらまだきれいな状態であっても見向きもしないときがあります。

うちでは朝と夜に一回ずつチモシーを補充・交換していますが(それでも、さっきの実験では大して食べてなかったですがね…)、自宅にずっといらっしゃる方などマメに交換してあげる事ができるのであれば、お試しでやってみるのもいいかと思います。

ただチンチラは昼間は寝ているので、交換する作業自体がチンチラの睡眠を妨げる可能性もあります。そのあたりはバランスを見ながら、少しずつトライするのが良いかと思います。

チモシーを変えてみる

「チモシーのロット問題」は、飼い主の皆さんが一度はブチ当たる問題です。同じメーカーの同じ商品であっても、ロットが変わることで全く違うものになってしまう事があり、チンチラさんが特定のロットを嫌って急に食べなくなる…というものです。※チモシージプシーとも呼ぶ

私も経験したことがあるのですが、到底同じ商品とは思えないレベルで品質が変わっている事があります。良い方に変わってる(緑がきれいで、チモシーも一本一本がしっかりしてて良い匂い)ならまだいいのですが、たまにものすごく「はずれ」を引くときがあります。

ただ、そのはずれ引くときは大体パターンが決まっていて、いつも買うところではない通販サイトからの購入だったり(ペット用品をメインにしてないところ)が多い印象です。なので最近は、流通量が多いであろうヨドバシ・ドット・コムさんを活用しています。

一度、単価が安い楽天さんのとあるショップでまとめ買いをしたことがあるのですが、どんだけ放置してたんだ…っていうくらい、袋を開けたらシナシナで匂いもなんだか酸っぱい感じのチモシーが届いた事がありましした。こたろうもそれは分かるんでしょうね、そのチモシーの袋に切り替えたとたんびっくりするくらいチモシーを食べなくなりました。

メーカー側に問題があるのか、ショップ側なのか判断がつかず…ただチモシーの摂取量が減った事に飼い主が焦り、取り急ぎ別のメーカーの商品を近所のホームセンターで慌てて購入したところ、バクバク食べるようになった…という事がありました。

色々チモシー変えてみたけどそれでも食べない…という時は、1番狩りだけでなく2番狩りや3番狩りを混ぜてみるのもおすすめです。

高級・高品質チモシーとしてチンチラ飼いさんの中では有名なExtolevel(エクストレベル)さんでは、チモシーのお試しセットもあるので色々試してみるのも良いかと思います。

一番良いのはメーカーや商品別に何種類かのチモシーを常備しておき、急に食べなくなっても別のものをサッと出してあげられる状態だと思います。とは言え、なかなかハードルは高いですよね(-_-;)あまり大量にストックしていても、それこそ劣化するかもしれないし…

うちはとりあえず、同じメーカーの同じ商品を3袋は常備するようにしています。最悪、食べなくなってしまったら自転車でも買いに行けるところにホームセンターがあるので(;´・ω・)

たくさん入れる

上のほうにも書きましたが、チンチラさんはチモシーを「選り好み」します。選んで探して、好きなものを食べます。なので、そもそもの選択肢が少ないとチモシーに興味が薄れてしまうのではないでしょうか?

人間でも、美味しそうな料理ばかりが並ぶバイキングではついついたくさん食べ過ぎてしまいますが、メニューも少なく美味しそうと思えるものあまりないバイキングって…あんまり食べる気がしなくないでしょうか…?勝手に、そういう事だと飼い主は思っています。

なので、グルメなチンチラさんが「これは…美味しそうなチモシー群」と思えるような、ちょっと食べきれないくらいの量を入れてあげるのが良いんじゃないかと考えています。実際、先ほどの実験では35gのチモシーをフィーダーに入れましたが、あとあと集計してみたところ倍くらい入れている日もありました(-_-;)←飼い主夫の裁量

たくさん入れるとその分捨てる量も多くなるので、勿体ないなぁ…という気持ちはあるものの、トータルでチンチラが食べる量が増えるのであれば、そのほうが良いですよね。

アルファルファを混ぜてみる

アルファルファはヨーロッパ原産のマメ科の多年草で、嗜好性が強いとされています。チンチラさんも、アルファルファが好きな子は多いですね。食べ過ぎると良くない…という情報は、他の飼い主様達も既にお調べ済の事と思います。

ただ、チモシーの食いが悪い…という時にアルファルファを混ぜてみる、あるいはチモシーに「ふりかけ」としてアルファルファの粉をふりかけてみたりすると、美味しそうに食べてくれたりします。こたろうをお迎えした当初は、緊張もあったのかチモシーの食いっぷりがあまりよくない時期がありよくアルファルファを入れていました。

まとめ:食べる量が気になったらまずは量ってみよう

色々な情報にまどわされず、自分ちのチンチラさんの「普通」を知ることが大事だと思います。チンチラの体重、与えたチモシーの量、食べた量、ペレットの量などをチンチラが元気な時に1週間くらい量ってみたら、あ~うちの子はこれが普通なんだな。と言うのが分かると思います。

そのうえで、食べる量が明らかに減っていたら…上に書いたような対策も行いつつ、不安を感じたら病院に連れていってあげる事も必要です。

チンチラはあまり体調不良のサインを出さずに隠すと言われています。なので、ご飯を食べる量をしっかり見ていくことで事前に不調に気づきやすくなります。飼い主も、しばらく記録をつけてこたろうの1日の食事量をしっかり把握していこうと思います。またデータがたまったら、ご紹介したいと思います!