チンチラ 湿度が下がらないとどうなる?除湿器管理は必要!音を怖がる場合も…

春の気候が気持ちいい…なんて思っているのは束の間。6月になると、いよいよチンチラには過ごしにくい季節がやってきます。
「夏」です。

チンチラ飼いさん、これからチンチラをお迎えしようとしている方なら当然ご存じであろう、チンチラの「温度・湿度管理」の話。 エアコンと併用しようとしてもなかなかうまくいかない…湿度が60%を超えてしまう。という方も多いのではないでしょうか。

今回は、チンチラをお迎えしてちょうど1年ほど経った飼い主が、実際にこの1年の空調や湿度をどのように管理・設定して各季節を乗り切ったか?についてお伝えします。

■こんな人におすすめ■

~チンチラ部屋の湿度が下がらない~

・そもそもホントにチンチラには除湿器が必要なのか分からない

・どんな除湿機を選べばいいのか分からない

・湿度が高すぎると、どうなるのか知りたい

*ポイント**ポイント*

こたろうは、どんな空調環境で夏を乗り切っているのか?まとめてみたよ。

チンチラの飼育環境に除湿器は必要?

チンチラ飼育環境で適温と言われているのは「15℃~22℃」湿度は40%未満

チンチラの飼育環境(温度・湿度)に関しては諸説ありますが、広く認知されているのは「温度15℃~22℃ 湿度40%」。しかし、多湿な日本の環境においてこれを一年中実現するのは本当に難しいのです。

うちのエアコンは、冷房のほかに「除湿」「冷房除湿」「衣類乾燥モード」がついています。4~5月頃までは「衣類乾燥モード」にすると、除湿器を使わずとも1時間もしないで10%は湿度を下げられます。

さらに除湿器を併用して、除湿器は「速乾モード」という一番パワフルなモードで運転すると合計20%くらいは下げられます。除湿前の湿度が60%だったとした、40%くらいまでは下がるイメージです。

ただ、5月下旬を過ぎる少しずつこうはいかなくなります。エアコンの除湿、除湿器のダブルでフル稼働しても50%くらいが限界。梅雨になるともうダメダメです。今年は5月下旬に雨が続いたのですが、その時はエアコンと除湿器24時間稼働でも60%をなかなか下回れませんでした。

エアコンと除湿器を、うまく併用するべし

各空調装置をフル稼働してこの状態なので、除湿器が無いともっと大変です。何もしないとこの部屋は80~90%くらいの湿度になることもありますので、そんなベタベタな環境の中でずっとチンチラを我慢させることになってしまいます。

家のつくり(戸建て・マンション)、素材(木造・鉄筋)などで気密性も違いますし、同じ性能の除湿器を使っても効果は人それぞれだと思いますので効果は一概には言えませんが、チンチラを飼育するうえで除湿器は最低1台持っておくことは必須です。
「温度/湿度の状況によって、エアコンとうまく使い分けるorエアコンと併用」することが大切です。

エアコンだけでもなんとかなるんじゃないの?と、飼い主も最初は思いました。ただ1年を振り返ってみると、除湿器がないとコントールが結構難しかっただろうな…と思える事が多々ありました。

■除湿器があったほうが良い理由


・梅雨の時期は湿度90%程まで上がるので、エアコンだけではどうにもならない


・それ以外の季節でも、そもそもエアコンの除湿モードでは大幅に湿度を下げられない。


・エアコンの除湿は、時期によっては寒くなりすぎる


・一時的にぐっと湿度を下げたい時、梅雨の時期に除湿器とエアコンの併用は有用

時期によっては寒くなりすぎる…というのは特に厄介で、冬の時期にエアコンの除湿モードはなかなか使えませんでしたね。除湿器は良くも悪くも暖かい風が出ますので、夏場の湿気対策はもちろんですが冬場も雨が続いた時期にはとても役立ちました。

除湿器はどうやって選べばいい?

じゃあ、除湿器って安いものでもなんでも良いの?というと、そうではありません。ここでは除湿器の種類について簡単に記載していきます。

除湿器にはコンプレッサー方式デシカント方式の2つの方式があり、その両方をそなえたものでハイブリッド方式という製品もあります。飼い主さんの予算や環境に応じて、除湿方式を検討する必要があります。

コンプレッサー方式

部屋の湿った空気を除湿器内に取り込んで、その湿気を冷やすことで水滴に変えて除湿する。という仕組みです。エアコンの除湿もこの仕組みが採用されていて、パワフルな除湿が可能。電気代もこちらのほうが安価です(時期によってはデシカント式の1/2くらいで済みます)。デシカント式に比べて運転音が大きいのがデメリット。

デシカント方式

デジカント式は、乾燥剤(ゼオライト)を使用しています。除湿器に取り付けたフィルターに水分を吸着させて除湿します。吸着した水分をヒーターで温めて熱交換器内で冷やして、水滴にします。当然ながらヒーターをつかう為室温が上がります。

ハイブリッド方式

コンプレッサー/デシカントを、室温に応じて自動的に切り替えてくれる優れものです。夏場はコンプレッサー式で室温上昇を防止できますし、更に省エネ。冬はヒーターを使用するデシカントに切替えて、除湿力を保ちます。

オールシーズン使えるし絶対これがいいやん、ってなるのですが、両方の性能をそなえる為サイズが大きくなり重めです。また、価格も高価な製品が多い(3万~)という特徴があります。

冬でも湿度が上がる事はありますし、フルシーズン利用できるハイブリッド除湿器を購入しました。2012年の機種と少々古いですが、新古品をちょっと安く買いました。特に問題なく、今日もしっかり除湿してくれています。

2012年当時の最上位機種なのですが、今は同じくらいの価格帯で、もっと性能向上してるかもしれません。
ちなみに後継機は「F-YHUX120」という製品です。

・「ナノイーX」搭載。部屋干し臭のもととなる菌を除菌(★1)し、部屋干し臭を抑制。
 ★1: 約6畳空間での約7時間後の効果です。

・洗濯物を詰めて干してもしっかり乾燥できるツインルーバー搭載。

引用元:ハイブリッド方式 衣類乾燥除湿機 F-YHUX120
https://panasonic.jp/joshitsu/p-db/F-YHUX120.html

除湿器を購入する際には「木造・鉄筋に対して何畳まで対応しているか」をしっかり確認してから購入することをオススメします。

どの除湿器も、部屋の温度はある程度上がってしまう

これだけ見ると、夏はコンプレッサーモードで利用すれば部屋の温度は上がらないのでは?と思いますよね。しかし実際はコンプレッサー運転中でも室温は上がります。

うちはハイブリッドなので、コンプレッサーとデシカントの切り替えがうまくできてないから温度上がってしまうのかも…と思ったのですが、色々な方の除湿器に関する記事を読むに、コンプレッサーでもそれなりに温度が上がるという事が分かりました。

やはり家電を動かすと、どうしても運転にかかるところには熱が発生してしまうようです。
エアコンは熱を持つ部分が室外にあるのですが、除湿器はそうはいきません。なんというか、熱風が出てるというよりはドライヤーの送風モードくらいの生暖かい風がずっと出てるイメージです。

これが真夏になると大きな問題が発生します。夏場は部屋の温度をグッと下げてあげなければいけないので、除湿器の熱とエアコンの冷風が競合し、室温があまり下がらないという事態が発生します。

これを回避してあげる為には、エアコン・除湿器・ケージの位置をしっかりと考えて、チンチラのケージにくる空気が暑くなってしまわないように「空気がうまく循環する設計」にしてあげる必要があります。

除湿器を使う場合は、チンチラからできるだけ離れたところに置いてあげる、というのは必須です。

季節ごとの空調、実際はどうしてる?

チンチラ向けのエアコン設定

では、こたろうの飼い主は実際にどんな感じで空調を運用してるのか?うちの春夏秋冬の空調事情を紹介します。

・4月の1-2週間は、エアコンなしで自然な空気を楽しむ。
・4月中旬から、エアコンの「快適お任せモード21度」に設定。この辺からエアコンは24時間フル稼働。
・4月後半からは、状況に応じて「除湿モード」「衣類乾燥モード(結構寒くなります)」を使い分け24時間稼働。
・5月以降は湿度もぐんぐん上がってくるので、除湿器+エアコンの除湿・衣類乾燥モードの併用
 ※衣類乾燥モードは寒くなりすぎる事があるので、在宅時のみこまめに切替えています。
 ※仕事で日中不在にするときは、快適おまかせモード+状況に応じて除湿器オン

・除湿冷房 20度設定フル稼働
 除湿器はつけていない事が多い。つけるときは弱で運転(温度が下がらなくなるから)。

うちはL字型のリビングで、こたろうのいるスペースまで冷気が届きにくいです。こたろうがサーキュレーターの音を嫌うので、低めの温度設定にして、こたろうのいるスペースの温度が20~22℃になるようにしています。

・快適お任せモード22度設定。秋はあまり除湿器は使っていません。

・暖房で22度設定くらいにして、飼い主たちは厚着でこたつを併用します。ただ、夏も部屋が寒いのでこたつは年中弱で動いています。
・雨で湿度が一時的にあがる時以外は、あまり除湿器は使いません。

うちのエアコンはパナソニックの「CS-566CXR2」を使っています。リビング向きのものなので結構大きくてパワフルなのですが、やはり夏場は低めの温度設定にしても、22度以下まで下げようとすると音がかなり大きくなります。

夏場はチンチラ専用のスポットクーラーをオンにして、こたろう自身でも体温調整ができるようにしています。部屋全体を快適な環境にしてあげられるのが一番なのですが、なかなか難しいですね。

いずれにしても、夏場も冬場も飼い主たちはものすごく着込んでいます。寒いです…。

チンチラファーストだからしょうがないな、と割り切っていますが、これからチンチラをお迎えする人は「春夏秋冬、常に家の中は寒い状況になる」と認識してください。

除湿器の音を怖がる、嫌がるチンチラもいる

ウルサイのキライだよ。

これは難しい問題ですが、いくらクーラーと除湿器で快適に温度にしてあげられたところで、チンチラさんによっては除湿器の音を怖がる子もいます。うちは明らかに「怖い…」という感じこそ出さないものの、除湿器をつけているとそれなりに音がするので、その間はケージを開けていても外に出てきません。除湿器を切ったら急に出てきてバタバタ走り回ります。

できるだけ音がしないように、静かな環境を優先して湿度が上がっても許容するか。うるさくても、適温や適度な湿度を保てるようにしてあげるべきか。これはチンチラさんの性格によって、飼い主さんが各々検討しないといけないところです。

ずっと除湿器をつけっぱなしだとこたろうが外に出てこなくなってしまうので、一時的に湿度が上がってしまったとしても、部屋んぽの時間帯だけは除湿器を切っています。このあたりは私もまだ試行錯誤中で、少しずつこたろうにとっての「ちょうど良いポイント」を見つけてあげたいです。

チンチラの温度湿度管理は本当に気苦労が多いところです。頑張っても、最適な環境を保ち続けるのはどうしても難しい事もありますよね。そういう時は、チンチラの様子を見ながら妥協点を見つけるというのもひとつの方法です。

色々なことを試しながら、皆さんも一緒に梅雨や夏を乗り越えましょう!

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