チンチラの【てんかん・痙攣】原因や症状について。治療や予防法も解説

チンチラは比較的病気にはなりにくい…とは言われていますが、チンチラ飼いさんのコミュニティでよく話題にあがるもので「てんかん(癲癇)・けいれん(痙攣)」があります。

てんかんや痙攣は今まで症状がなかった子にも急に起こり得ますので、初めて目にする飼い主さんは慌ててしまい、正しい対応ができない事が多いように思います。

飼い主として事前に正しい知識を持っておくことはとても大切です。いざとなった時に冷静に対応できるように、是非この記事にも目を通し、参考にしていただけると幸いです。

■この記事でこんな事が分かります

・「てんかん」って痙攣の事??

・てんかんの症状とは

・チンチラがてんかんを発症する原因

・チンチラのてんかんの治療法や予防法はあるの?

こたろうこたろう

迷ったら、すぐに病院が基本だよ!だけど事前に勉強しておくことも大事だよー。

「てんかん」と「けいれん(痙攣)」は違うの?

頭にクエスチョンマークを浮かべた人のイラスト(男性)

癲癇(てんかん):脳の神経細胞が、通常時と比較して過剰な興奮状態になることにより発作が起こり、その発作を何度も繰り返すものです。これは単純なひとつのの病気ではなく「症候群」です。

痙攣(けいれん):何かしらの原因によって、自分の意志とは関係なく手足や体の筋肉に力がはいる(収縮)状態をいいます。けいれんは、てんかんによっておこる症状のうちのひとつです。

痙攣がおこる原因はさまざまですので、発生したからと言って一概にてんかんと決めつける事はできません。仮にてんかん発作だったとしても、一部分だけ痙攣が起こったり全身がプルプル震えたり、様々な状態があります。

また、チンチラのような小動物に関しては、腸閉塞や尿路結石などでもてんかん発作のような症状を見せる可能性もあるそうです。

チンチラにおける、てんかんの症状

てんかん発作で最も多いのは、やはり「痙攣」です。
手足がピーンと伸びたような状態になったり、鼻やひげがピクピクと動いたりします。
体の一部分だけ痙攣がおこる部分発作と、突然意識を失って全身に症状がでる全身発作があります。

けいれん以外の症状だと、てんかん発作では幻覚が見えたり、大量によだれが出たりすることもあるそうです。そしてこのような症状は数分間続き、止まります。
一回のてんかんで亡くなる例は殆どないものの、注意深く様子を見る必要はあります。

以下のように連続した発作が止まらなかったり、数時間痙攣しつづける様な状態は危険なためすぐに病院へ相談してください。

群発発作:24時間以内に、2回以上の複数回癲癇の発作が起こる
重積発作:1回の発作で、30分以上の長時間けいれんが続く癲癇発作

てんかんと思われる症状、痙攣発作が発生した場合、まずは「慌てず、冷静に」以下の対応をしましょう。チンチラを守れるのは飼い主だけです。飼い主が焦らず適正な対応をすることがとても大切です。

・顔の周りは触らない

・チンチラ周りにあるものどける

・けいれん発作の時間を測る、動画に撮る

・けいれんが止まった後、様子をしっかり見て記録する

・群発発作、重責発作が発生した場合は、時間に関わらずすぐに病院へ連絡!

顔の周りは、突然噛まれたりする可能性がある為極力触らず、チンチラをなでることもせずそっとしてください。また、予想しない動きをしてケガをしてしまう可能性がある為、周りには何もない状態にする必要があります。

動画をとったり、けいれんの発生から終わりまでの時間を記録しておくことで、発作が終わった後病院に行く際に獣医さんへ説明がしやすくなりますし、必要な対策もとりやすくなります。

チンチラにてんかん発作が起きる原因

普通のチンチラさんと変わらない、脳の構造にも特に問題(病変)がない特発性てんかんと、脳腫瘍や脳炎、脳の形がおかしい(奇形)などのといった脳の構造上の異常がある事による症候性てんかんの2パターンがあり、これらがてんかん発作が起こる主な原因です。様々な検査を行っても、突発性癲癇の場合はこれといった原因が見つかりません。

※獣医さんでもまだまだ分からない事が多いので、上記の2パターンとも限りませんが主な原因として考えられるのは2パターンだそうです。

特発性てんかんになってしまう原因ですが、特発性の場合は遺伝的なものが原因だと考えられており、比較的若いうちに発症するケースが多いとされています。

ちなみに、犬の場合はおよそ100頭に1頭、猫は100頭に1頭以下という発生率だそうです。チンチラは残念ながら、このあたりの統計はまだ無さそうですね。 

治療法、てんかんの予防法

治療を行う場合、基本的には投薬治療になります。ただし、すぐに投薬をおこなわず様子を見て対応するケースも多いようです。また薬(飲み薬)を毎日飲んでも、てんかんの発作を完全に起こさない事は難しく、いかに発作の頻度を抑える事ができるか?という考え方です。

また、以下は医学的根拠はないのかもしれませんが…複数のチラ友さんの話やチンチラ飼い主さんのブログによると、興奮しすぎたり走り回りすぎたりすると、テンションが上がりすぎて脱力したり、痙攣をおこしたりする子は比較的多いようです。冒頭記載したとおり、けいれん=てんかんではないので別の症状なのかもしれませんが、同様の事が頻繁に起こるようであれば以下のような対策も有効かもしれません。

・興奮させすぎない

・おもちゃ、遊具(キャットタワーやトンネル等)を減らす

・部屋んぽの時間を短めにする

・おやつを減らす、やめる ※特定のおやつが、てんかんのトリガーになった可能性がある…という話も聞いた事があります。

てんかん自体は、先に記載したように様々な原因で発症します。そのため、それ自体を確実に防止・予防する方法はないかもしれません。後発性のものは特にはっきりとした原因が分かりませんが、極力ストレスをためにくい環境にしてあげる事、空調を整えてあげる事、興奮させすぎない事…等が、基本的に飼い主ができる予防法のひとつなのでは、と思います。

この記事を書くにあたり、いろいろ調べながら飼い主なりにまとめてみました。ただしこれらはあくまで一般論ですので、チンチラさんごとに様々な症状があるかと思います。その内容によって適正な対処法や対策は異なりますし、最終的にはかならず獣医さんの判断に従って対応してあげてくださいね。

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